2011年5月9日月曜日

フィル・コリンズ

今日は一日、フィル・コリンズの曲を聴いていた。
自分的に、疲れている時、フィル・コリンズの声は疲れるから あえて避ける。好きなアーティストは?と尋ねられても、王道過ぎるような気がして、あえてフィル・コリンズとは答えない。
でも、やっぱり何歳になってもフィル・コリンズ なのだ。
はじめて聴いたのは高校生のとき。ソロの曲ではなく、ジェネシスの「インビジブル・タッチ」だった。タカタンタカタンで始まるドラムのイントロはフィルが演奏していることを知り、歌うドラマーもいるんだと思っていたりもした。
それから、ソロアルバム「ノージャケットリクワイアード」「ハロー、アイ マスト ゴーイング」「フェイス バリュー」と発売とは逆の順で聴いていく。もちろん貸しレコード屋で借りてきてテープにとってだ。あっそうだ。そのころステレオのラジカセを買って、それにバイト代で買ったアイワのレコードプレイヤーをつないでダビングしていたんだった。「12インチャーズ」からはCDで買っていたが、ウォークマンで聴くために、これもテープにダビングするという時代だった。
唯一カセットテープで買ったのは、フィリップ・ベイリーの「チャイニーズ・ウォール」だ。なぜかというと今ではフィルコリンズのベスト盤に「イージーラバー」は入ってるけれど、もともとは「チャイニーズ・ウォール」でしか聴けなかった。これを札幌駅の地下で買って、一路弘前を目指したのだ。受験のために。夜行列車も、連絡船もずっと「イージー・ラバー」を聴いていた。4月には自分は何してるんだろと漠然と考えながらも、初めての一人旅でワクワクしていた。隣に座ったおじさんにビールごちそうになったりして。
しかし、大学に入り、卒業して就職すると歯切れのいいドラムは、僕にとって歯切れの悪いものになっていった。ツェッペリンやクラプトンの方がかっこいいと思ったのだ。
先日、ラジオでフィルが「もう、みんなぼくのことなんか知らない」とコメントしたとの放送を聴いた。通勤途中だったが、思わずフィル、ごめん!と思ってしまった。今の若い世代にとっては懐メロオールディーズかもしれないが、80年代を過ごした人間は、必ずマイケル・ジャクソン、マドンナ、そしてフィル・コリンズにもどって来るのだ。こんな大物でもそんな思考になるんだと、少し安心もしたのだった。

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